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アロマテラピー講座

アロマテラピー初級講座 〜香空間〜


    

Introduction アロマテラピーの源流 -(1)-

アロマテラピーは植物から抽出した芳香物質(精油)を用いて心身の健康を維持と増進を目的とした自然療法のひとつです。アロマテラピーとはアロマ(芳香)とセラピー(療法)を意味する言葉です。

アロマの源流を訪ねていくと、それは古代文明にまで遡ります。中央アフリカや北アメリカでは、紀元前3000年前の遺跡から、薬草の種子や粉砕用の道具などが発見されています。
古代エジプトでは、乳香(フランキンセンス)や没薬(ミルラ)の防腐作用の効果を利用して、死んだ王の皮膚に浸出油を何度もすり込んでミイラを作りました。また、薫香、香料、医薬品としても利用されていました。古代エジプトは、太陽神崇拝であったため、神に捧げる香りが1日3回焚かれました。没薬は、太陽神ラーを喜ばせるための香りとして日中焚かれました。

旧約聖書(マタイ伝第2章11より)の中に、「黄金とともに不老長寿の妙薬として幼子キリストに捧げられるエピソード」に登場するのは、乳香と没薬です。乳香と没薬は神聖な神の香りとされており、古代では宗教的にも医薬的にもとても貴重な香料でした。
古代ギリシャ・ローマ時代、ヒポクラテス、テオフラストス、ディオスコリデス、プリニウス、ガレノスなどが医学や薬学、植物学、本草学などの基礎を築きました。哲学者、アリストテレスは「香りについて」という論文の中で、香りの思考、感情、健康に対する効果を論じ、匂いを感知するメカニズムや味覚と嗅覚の関係を発表しました。アリストレスの弟子、テオフラストスは植物学の祖といわれており、植物の分類や系統だった研究を行い、植物誌を著しました。

ギリシャの医学の基礎知識を受継いだローマ人は、香りを「楽しむ」ために利用しました。ローマ市内には1000ヶ所の公衆浴場が設けられ、芳香浴や香油を塗ってマッサージが施されました。バラ、ショウブ、水仙などが香料に使用されましたが、バラの香りは特別でした。皇帝ネロ(37〜68)はバラの香りをこよなく愛し、ロザリアという祝日には、街中にバラの香りが漂いました。

11世紀、アラビアの哲学者、イブン・シーナは医学者としても活躍をしており、精油の蒸留法を確立しました。彼が著した医学書「医学典範」(カノン)は、17世紀まで西欧の医科大学の教科書として使われました。イブン・シーナによる精油の蒸留法と医学への応用は現在のアロマテラピーの原形といわれています。